大学入学共通テスト情報

新たな「大学入学共通テスト」に関する基本情報を集めています。大学入試改革によって断行されようとしている「見通しの悪い」共通テストに、どう立ち向かうべきか。姿の見え難い「敵」ですが戦うのでなく勝ち取る道を探したい・・・民間英語試験採用や記述式導入の動きにも目が離せません。

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じつは確実に変わる!共通テストは「センター試験」とは違う

   

最後のセンター試験が2020年1月18日、19日で終わりました。

これでいよいよ、次回から「大学入学共通テスト」が始まります。

センター試験は来年から「大学入学共通テスト」へ

 

「どの程度変わるのか」とあれこれ、言われてきた共通テストですが、近ごろ全般に「じつはあまり違いがないのではないかーー」との論調が、強いように見えます。

「英語の民間試験」活用や「記述式問題」が見送りとなり、改革の大きな柱が頓挫して、結局のところ、これまでセンター試験とあまり変わらないのではないか? という流れです。

しかし・・・です。

安易に「変わらない」説に委ねていると、少々危険ではないかという面があります。決して白紙に戻ったわけでも、スタート地点に引き返したわけでもありません。

何故なら、すでに来年の問題作成は、始まっているからです。

 

変更点は、英語の民間試験活用や、記述式導入(一時凍結中)だけではない

 

大学入学共通テストにおいて、これまでのセンター試験との変更点は、決して、英語の民間試験活用と、数学・国語の記述式導入だけではありません。

大学入試改革の制度変更というのは「高大接続改革」においても、大きく分けると3つあったとされます。

そのうち2つは、繰り返し報道されている「記述式導入」と「英語の4技能評価への転換」です。英語の4技能評価への転換のなかで、英語の民間試験活用という課題が出ていました。

そしてその2つの改革の柱が折れたかのような、2019年11月12月の、慌ただしい変更発表でした。

 

そこでもう1つは何かと言うと、共通テストにおいてではなく各大学の個別試験の方法についてです。

具体的には次の3点でした。

①AO入試・推薦入試で小論文、プレゼンテーション、教科・科目に係るテスト、共通テスト等のうちいずれかの活用を必須化すること、

調査書の記載内容を改善すること

③出願時期をAO入試は8月以降から9月以降に変更し、合格発表時期をAO入試は11月以降、推薦入試は12月以降に設定すること、
(「大学ジャーナル」 2020年1月20日 https://univ-journal.jp/column/202029974/ より)

ここで①と③はともかくとして、②の調査書の記載内容を改善すること、というのは具体的です。

 

学力の3要素のうち「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を受験者数の多い一般入試で評価するよう求められたことは、

大学、高校双方にとって悩ましい問題でした。

(同上)

ここで、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」とは何でしょうか?

 

この部分を「主体性等」と省略して記されるケースがあるそうです。本体は「学ぶ態度」のことなのに、「主体性」と解釈したら、大きな違いがありそう・・・

しかも、この「主体性等」の部分を、次期学習指導要領で「学びに向かう力・人間性等」としているのだそうです。(同上により)

 

こうなってくると、受験生の調査書において、何を評価するか、まるで分からなくなりそうです。

とはいえ、各大学は、調査書の記載内容を改善しようとするはずです。理論的には・・。

正直、これでは調査書がどうなるのか、皆目見当がつきません。数値化することは不可能に近いのでしょうかーー

 

試験問題の作成はすでに進んでいる(?)

 

さて、この記事のきっかけは、上記に引用してきた「大学ジャーナル」 2020年1月20日の記事であり、その筆者の経験と知識ゆえの分析であると、当然ながら捉えているのですが、

本当に、1年後の「大学入学共通テスト」の試験問題が、従来の予定どおりに作成されるかーーという点は、疑問に思っています。

 

まず、スケジュールとして次の点が指摘されています。

通常、大学入試センター試験の作問には2年が費やされます。大学入学共通テストも同様だとすると、
2021年度実施の試験問題は、2019年の7月頃から作問チームが作業を開始、

2020年の4月にはほぼ完成して、4月以降は最終チェックなどが行われます。

 

入試問題を作成する際には、まず問題の構成などフレームを決めてから作問作業がスタートします。このフレームは入試問題の設計図です。

そのため、作問を始めた後に設計図を変更することは極めて難しいと言わざるを得ません。

 

(同上)

 

このタイムスケジュールだとすると、試験問題は2019年の夏からすでに作業が開始されています。

2019年の11月に英語の民間試験活用が見送られ、12月には記述式導入が見送られましたが、この時期にすでに問題作成作業が行われていたはず。

 

その作業を、本来の方針で続けるか。それとも何らかの見直しで試験問題の作成作業が修正されるかーーー

それは当事者でない限り、「想像」するしかありません。

 

したがって2021年1月に実施される「大学入学共通テスト」の試験問題は、当然ながら予想できないのですが、

しかし、プレテストはすでに実施されており、プレテストなみの試験問題が出されることは、上記のタイムスケジュールを参照しても、充分に予想されます。

 

こんな話も・・

 

市民感覚での話になってしまいますが、要するに、現在、言いたかったことは、「大学入学共通テスト」は、改革の大きな柱が揺るいでいるから、結局、センター試験と同じようなものだと・・軽視してはマズイのでは? ということです。

 

そんなこと認識しているよ、という方には、失礼しました。

 

泣いても笑っても大学入学共通テストが、2021年1月に実施されることは変わらないので、微妙な変更点も、勘違いのないように理解したいと感じるこの頃です。

 

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