共通テストで英語の民間試験の導入はご存知のようにすでに延期が発表されています。
しかし、忘れてはいけない点があります。
英語外部試験の導入がない。これは事実だとして、しかし、その本体といえるものは『変化しない』ということ・・・
大学入学共通テスト(共通テスト)の英語の方針は変わらない
どういうことかと言うと、
大学入学共通テスト(共通テスト)の英語は、他教科と同様に2020年度の大学入試で共通テストの1教科として実施されます。
その内容は、ざっくばらんに言って、センター試験と同じか? というと「違う」という話。
民間試験の導入延期で、安心してはいけません。しないと思いますが。
以下は、2019年12月16日の朝日新聞の記事です。
しかしながら、民間試験と併用されるはずだった大学入学共通テスト(共通テスト)の英語については、
予定された方針で来年度から実施し、配点も変えないと発表されました。
もともと、英語の能力の評価に対しては、周知のように
・読む
・聞く
・書く
・話す
という4技能を対象とし、
従来の試験では「読む」能力が中心、せめて「聞く」を加えた状態の試験であるということが問題とされ、検討されてきたと言えます。
しかし「書く・話す」の技能測定を一気に行うことは難しいから、民間試験を導入しよう・・というストーリーとなっていました。
そこで、導入は見送られたけれど、4技能の育成方針は変わらないということ。
(正直なところ、上記の記事で、「発表されました」の発表がいつのことか、確認できませんがーー)
ともかく、決まっていた方針のまま実施されるのだ、とのこと。
決まっていたままというのは、一つには配点です。
これまでセンター試験では
リーディング:200点
リスニング:50点
でしたが、それが変わります。
リーディング:100点
リスニング:100点
(ただし合否判定にあてる配点比重は、大学の判断で変更可能)
配点が変わるけれど、それぞれの大学によってその比重を変える可能性があるーーという、ちょっとややこしいい事態です。
英語で設問される、新共通テスト(大学入学共通テスト)
2018年度にあった共通テストの試行調査から判断すると、
全体としてこれまで日本語で書かれていた設問文は英語になる。
「読む」にあたる筆記では、従来の発音やアクセントの位置を問う問題、英単語を正しく並べ替える語句整序問題は姿を消して、
まさにリーディングの能力が試される。
(同上)
ということで、設問の文章も英語になるなら、設問の英語を勘違いしたら(レベルの低い話ですが)目も当てられません。
対策の一つとして、上記の記事のなかで、
河合塾の専門家から得たアドバイスとして、次の方法を示しています。
リスニング問題の対策では、聞いた言葉を書き出して確認しておくことが大事だという。
「簡単な例ですが、Thank you をサンキューとつなげて読まれて、Thank you と単語を分けて綴(つづ)れるのは、
その単語が頭に入っているから。
自然な英文の読み方になると、言葉がつながって聞こえてきます。
本番に対する対策として、ディクテーション(読み上げられた英文の書き取り)などでアウトプットして、
単語を確認していく練習が大事になります」
これは具体的でなるほどです。
さらに言えることは、共通テストに向けた「試行調査」を分析してみると、そこ(問題用紙)に書かれた情報を、そのまま聞かれるのではなく、
複数の情報を勘案して、受験生が自分で答えを出していくような設問が増えるだろうということ。
まだまだ未知数ではありますが、
そして、やたら「変わる!変わる!」と騒ぎ立てる部分ではないようですが、
決してセンター試験の続行ではない・・・という話でした。
(この記事の情報はhttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191216-00010001-edua-life&p=1 から得ています)