大学入学共通テスト情報

新たな「大学入学共通テスト」に関する基本情報を集めています。大学入試改革によって断行されようとしている「見通しの悪い」共通テストに、どう立ち向かうべきか。姿の見え難い「敵」ですが戦うのでなく勝ち取る道を探したい・・・民間英語試験採用や記述式導入の動きにも目が離せません。

共通テスト関連のニュースから

いっそセンター試験に戻れば?記述式導入が延期されそう

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大学入学共通テストについて、国語と数学の記述式問題導入が延期されるかも?という事態になっています。

報道されたように、政府は2019年12月6日現在、延期の検討を始めた様子です。「延期検討」と記していいか、どうも微妙な状況なのですが・・・(後述)

延期の検討を始めたのかーー 記述式の導入問題

 

事実としては、菅官房長官は12月5日の記者会見で次のように発信しています。

「文部科学省で課題解消に向け努力している。受験生が安心して受験できることを第一に対応していく」

 

受験生の安心・・これはもちろん優先していただきたい重要事項です。ただ、官房長官はここで、延期云々について言及してはいません。

しかし、延期が検討されているというニュースが出た一方で萩生田光一文部科学相は、同じ12月5日にそれを否定するコメントを出しています。

 

萩生田光一文部科学相は大学入学共通テストの国語と数学の記述式問題について「導入の延期を決定したり、検討したりしている事実はない」とのコメントを出した。

 

(12月5日 共同通信より 16:45)

 

延期検討のニュースを出したのは同じく共同通信(14:52)ですから、文科省からなにか申立等があったのでしょうか?事実はない、とわざわざコメントを出すというのも、違和感がありますが。

 

これは共同通信の記事のタイトルが『国・数の記述式導入、見送りへ 50万人分の公平な採点懸念』(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191205-00000090-kyodonews-soci)と記したことへの対抗措置かもしれません。想像に過ぎませんがーー

 

 

延期検討のニュースとなった契機は、12月5日に公明党のから要請があったことです。

公明党の斉藤鉄夫幹事長は5日、萩生田光一文科相を同省に訪ね、来年度の導入延期を要請

萩生田氏は言質を与えなかったものの、公明党幹部は「目が真剣だった。延期の雰囲気は感じた」と満足げに語った。

 

(12月6日 時事通信より)

 

平たくいうと・・・

公明党は検討を要請した。

↑↓

文科省としては、あっさり「はい検討します」とは言っていない。

という・・・そこには、大人の事情もあることでしょうか。

 

 

付け加えると12月5日の段階で読売新聞も、延期の検討ではなく、『公明が記述式延期を提言、萩生田文科相「判断は年内がリミット」』というタイトルで記事を発表しています。
(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191205-00050274-yom-soci)

 

これらの、どういう表現かというのは、正直、どっちでもいいように読者としては思います。

しかし、検討に入ったと報道されるとマズイという事情もあるでしょう。

 

何の事情かというと、記述式の採点を行うためにすでに業者が業務を落札しています。

もしいきなり止めたり延期となったら、契約不履行として業者訴訟を起こされる可能性もあるということのようです。

まあそこは、まさに大人の事情であって、全国の受験生にそのしわ寄せが行くなど、あってはいけないことでしょう。

 

いっそセンター試験に戻せないか?

 

12月6日の時事通信は、明確に「延期する検討に入った」と伝えています。

政府が大学入学共通テストへの国語と数学の記述式問題導入を延期する検討に入った。

採点の公平性をどう担保するかなどの懸念が拭えず、与党から先送りを求める声が強まったためだ。ただ、英語民間試験に続く見直しは準備不足を露呈させた形で、野党は「制度の矛盾を政府自身が認めざるを得なくなった」と勢いづいている。

(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191206-00000018-jij-polより)

 

 

 

英語の民間試験導入が延期された一方で、もう一つの記述式の導入も、仮に延期となると、そもそも大学入学共通テストが生まれた改革は、何だったの?という素朴な疑問に行きます。

(延期に反対しているわけではありません)

 

そもそも、何だったの?という話です。シンプルに現行のセンター試験でいいではないか! という声も多数あります。

 

大学入学共通テストは制度設計が根本から間違っているので、

記述問題だけでなく全てを撤回してセンター試験を存続させるべきです

 

なぜ共通テストで記述式の問題が必要なのかがわからない。

記述が必要だと思う大学は2次試験を用意して傾斜配点を
かければよいだけだ。

 

これらは、上記の12月5日の読売新聞の報道に対するコメントです。

また大学ジャーナリストとしてのコメントもあり、長文ですが引用します。

 

記述式についても採点者の質の担保、情報漏洩の防止策の不備、自己採点のばらつきなど擁護論はどこにあるのか、というほど問題点があったのです。

今回の延期検討は、それぞれの問題点についてとても抗弁しきれないとの判断が出たからでしょう。

こうなると、共通テストはセンター試験に比べて何が変わるのか、と言えばそれほど大きく変わるわけではありません。

問題文が長くなる、ゼロ回答(正解を全てマークしなさい、正解がなければゼロをマークしなさい)などが加わる程度です。結局のところ、センター試験のマイナーチェンジでしかありません。

(石渡嶺司 氏のコメント、一部略)

 

まさに、「採点者の質」は一部でアルバイト採用問題が取り沙汰されてきました。

また「情報漏洩」の可能性は、誰が完全に否定できるか、というくらい、難解な課題です。

 

いっそセンター試験のまま、一部を改良するだけでいいのではないか。センター試験は、よく考えられている・・という説も見られます。

 

 

 

仮に、国語と数学の記述式問題がなくなり、英語民間試験導入もなくなったら、2つの改革の柱が消え、この大学入試改革は何のためだったの? ということにもなります。

 

大学入試改革は、再び登場した安倍内閣にとって目玉だったという説もあり、そのあたりは批判も政治的な意図と混じってくるので、冷静な分析が必要かなと感じます。

 

有り体な言葉ですが、受験生ファーストで進んでほしい事項です。センター試験の最後の試験に望む現在の高3生も大変ですが、何よりも新制度で試験を受けることになっている受験生のためにーー

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