大学入学共通テストは昨今の「記述式問題」の扱いについて、不透明感があります。このままでは、現在の高校3年生はともかく、現高2生にとって、たいへん落ち着かない感は半端ないことでしょう。
ここで、共通テストの問題点とは別の観点になります。
大学受験を有利に進めたいがためには、そもそも中学受験をして、中高一貫の私立校に行ったほうが総合的にコスパがいい・・・という説。
もちろん、受験に関してコスパだけで考えられるものではありません。しかし中学受験で中高一貫校に進学したほうがよい理由とは・・
すでによく知られている事実ですが、中高一貫教育においては、先取りして中学時代に高校の勉強も進めます。高校では高2までに、高校3年間の勉強を済ませるので、
私立の中高一貫校では、高3では受験勉強だけに集中可能。
ーーというのは周知のことで、当然ながら昨今の『中学受験』に熱が上がる状況になっていると言えるでしょう。
中高一貫校進学と、高校時代の塾通いと
中学受験で中高一貫校に進学するのと、中高一貫でない高校に進学して、頻繁に塾通いするのと、どちらがいいのでしょう?
仮に高校生が、3年春の大学受験で不合格となり、浪人生活をする場合です。コスパの話になると、1年間の浪人生活で、予備校に払う授業料は通常の授業料プラス夏期講習、冬期講習など合わせると優に100万を超えていきます。
あるいは現役でも、高校3年間に塾に通う費用もかなりの額になります。高校3年間+浪人後の1年のあらゆる経費を合計すると400万を超すのではという試算も・・
もっとも経費は人によりけりですから一般論ですが、『公立中学+公立高校+予備校』という形の中で多額の授業料を、どこかの予備校や塾に支払うなら、
最初から中高一貫の私立校に入ったほうがむしろ安上がり・・・というケースもあります。
もちろん中高一貫の私立校に行った生徒が塾に行かないということもないし、中高一貫でない高校の生徒が皆、塾に行くというわけではありません。しかし、いずれにしても、現在の「受験」にはお金がかかります。
東大合格者の家庭を調査すると平均所得が高い・・という報道を耳にしたことのあるでしょう。事実、充分な経済力を背景として、東大合格を勝ち取っている生徒は多いのです。
今年のミス東大は離散の子なんやね。
美人で頭良くて羨ましい反面、この子も中学受験して四天王寺に行って鉄緑会に6年間通って離散に受かった子らしくて、結局金持ちで頭の良い父と美人な母に生まれて都会の恵まれた教育環境の中で育つという、現代の教育格差の象徴のような子やとも思ってしまう。 pic.twitter.com/6790AzRcRS— 底辺医学生 (@nP6VR0sLyPelSVy) November 26, 2019
コスパだけでなく、その生徒が仮に現在のセンター試験と同じ形式で国公立大学を目指すなら、それだけの教科で(5教科7科目)一定水準をクリアする学力を蓄えるには、あまりに3年間では短い。実際は困難だということもあります。
個人的な体験になりますが、受験に左右されないような独自のカリキュラムを打ち出す(というより、忖度なくふつうに単位を取らせようとしてる)公立高校では、いわゆる受験期に、受験とは何の関係もない理科関連の実験レポート提出があったり・・
ここで「受験とは関係のない・・」と書くこと自体、本来は顰蹙を買うことですが。
高校は高校を卒業するに足る学力を収めるところであって、受験のための授業ではないという原則論からすると、受験のために有利、不利という議論は、本来は慎まなければならないでしょう。
しかし、しかし、大学受験は現実です。コスパの面でも、効率の面でもーー
話が逸れましたが、大学入学共通テストに向けて、現在の高校生だけでなく、今後、今の中学生も当然ながら影響を受けます。さらに中学受験を目指す(目指させる)親子にとっても、充分に影響のあるテーマとなっています。
参照:私立中学偏差値